横浜刑務所に行ってきました。
敷地内の一般人が入れるところに慰霊碑が立っています。
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これは太平洋戦争の直前に、
南方のテニアン島とウォッジェ島という所に飛行場を建設して、
日本に帰ることなく亡くなった人たちを弔う為に建てられました。
なぜ、ここに立てられたかというと、
横浜刑務所がこの2島へ動員する労働者を派遣する際の拠点だったからです。
当時、国は南洋の未開地に滑走路を建設するという重労働を
全国の刑務所の受刑者に負わせることにしました。
そして、お国の役に立ちたいなどの想いから
この重労働を望んで志願した全国の受刑者を
海軍横須賀基地に近い横浜刑務所に集めました。
このとき集められた部隊を「南方赤誠隊」と云います。
猛暑や伝染病の流行など、現地の過酷な環境で赤誠隊が建設した飛行場は
完成から間もなくアメリカ軍に奪われ、日本本土攻撃の拠点になってしまいました。
赤誠隊はトラック島にも派遣され「図南報国隊」と名を改めました。
トラック島はアメリカ軍の大空襲を受け壊滅し、
その地で命を落とした指導役の刑務官と受刑者は500名近くにおよびました。

横浜刑務所の慰霊碑はテニアン島とウォッジェ島で亡くなった
刑務官を弔うために立てられたものです。
一方、受刑者の慰霊碑は日野公園墓地の外れ、人目のつかない森の中にあります。
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現在は倒木などにより参拝路が荒れて、簡単には近づけない状態です。
軍手や汚れたり樹木に引っかけたりして構わない服装など
それなりの装備で臨めば、行けそうな気がします。
ただ、現場はちょっと怖い雰囲気があるし、
一人で向かうと誤って転落し戻れなくなったときに焦るので、
一緒に墓まで行くか、上で様子を見てくれる人が欲しい、
だけど、その友達がいない。。。(泣

階段の途中の倒木している所までは既に4度訪れました。
その場で左手に数珠を掛け、
右手に線香を数本持って煙が出る先をお墓の方へかざし、
線香が燃え尽きる30分くらいその場に立って流れる煙を眺めながら過ごすという
意味があるのか無いのか分からないことやっていると、
不思議と気持ちが落ち着きます。
總持寺の本堂の椅子に座り、須弥壇をボーっと眺めているときの
安らかな気持ちに似ています。
お墓参りとしてはめちゃくちゃな作法で供養にならないばかりか、
逆にバチが当たりそうです。